2019/2/10 12:55差替
(非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例)
第七十条の七の五 特例認定贈与承継会社の非上場株式等(議決権に制限のないものに限る。以下この項において同じ。)を有していた個人として政令で定める者(当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等について既にこの項の規定の適用に係る贈与をしているものを除く。以下この条、第七十条の七の七及び第七十条の七の八において「特例贈与者」という。)が特例経営承継受贈者に当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の贈与平成三十年一月一日から平成三十九年十二月三十一日までの間の最初のこの項の規定の適用に係る贈与及び当該贈与の日から特例経営贈与承継期間の末日までの間に贈与税の申告書(相続税法第二十八条第一項の規定による期限内申告書をいう。以下この条において同じ。)提出期限(第六十九条の八第三項の規定又は国税通則法第十条若しくは第十一条の規定により当該提出期限が延長された場合には、当該延長前の提出期限)到来する贈与に限る。)をした場合において、当該贈与が次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める贈与であるときは、当該特例経営承継受贈者の当該贈与の日の属する年分の贈与税で贈与税の申告書の提出により納付すべきものの額のうち、当該非上場株式等で当該贈与税の申告書にこの項の規定の適用を受けようとする旨の記載があるもの(以下この条、第七十条の七の七及び第七十条の七の八において「特例対象受贈非上場株式等」という。)に係る納税猶予分の贈与税額に相当する贈与税については、政令で定めるところにより当該年分の贈与税の申告書の提出期限までに当該納税猶予分の贈与税額に相当する担保を提供した場合に限り、相続税法第三十三条の規定にかかわらず、当該特例贈与者(特例対象受贈非上場株式等の全部又は一部が当該特例贈与者の第七十条の七第十五項(第三号に係る部分に限り、第十一項において準用する場合を含む。)の規定の適用に係るものである場合における当該特例対象受贈非上場株式等に係る納税猶予分の贈与税額に相当する贈与税については、この項又は同条第一項の規定の適用を受けていた者として政令で定める者に当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社の非上場株式等の贈与をした者。次項第七号及び第十四項並びに第十一項において準用する同条第十五項において同じ。)の死亡の日まで、その納税を猶予する。
一 特例経営承継受贈者が一人である場合 次に掲げる贈与の場合の区分に応じそれぞれ次に定める贈与
イ 当該贈与の直前において、当該特例贈与者が有していた当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額が、当該特例認定贈与承継会社の発行済株式又は出資(議決権に制限のない株式等(株式又は出資をいう。以下この条において同じ。)に限る。次号において同じ。)の総数又は総額の三分の二から当該特例経営承継受贈者が有していた当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額を控除した残数又は残額以上の場合 当該控除した残数又は残額以上の数又は金額に相当する非上場株式等の贈与
ロ イに掲げる場合以外の場合 当該特例贈与者が当該贈与の直前において有していた当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の全ての贈与
二 特例経営承継受贈者が二人又は三人である場合 当該贈与後におけるいずれの特例経営承継受贈者の有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額が当該特例認定贈与承継会社の発行済株式又は出資の総数又は総額の十分の一以上となる贈与であつて、かつ、いずれの特例経営承継受贈者の有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額が当該特例贈与者の有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額を上回る贈与
 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特例認定贈与承継会社 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第二条に規定する中小企業者のうち特例円滑化法認定を受けた会社(合併により当該会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該会社に相当するものとして財務省令で定めるもの)で、前項の規定の適用に係る贈与の時において、次に掲げる要件の全てを満たすものをいう。
イ 当該会社の常時使用従業員(常時使用する従業員として財務省令で定めるものをいう。ホにおいて同じ。)の数が一人以上であること。
ロ 当該会社が、資産保有型会社又は資産運用型会社のうち政令で定めるものに該当しないこと。
ハ 当該会社(ハにおいて「特定会社」という。)の株式等及び特別関係会社(当該特定会社と政令で定める特別の関係がある会社をいう。以下この項において同じ。)のうち当該特定会社と密接な関係を有する会社として政令で定める会社(ニにおいて「特定特別関係会社」という。)の株式等が、非上場株式等に該当すること。
ニ 当該会社及び特定特別関係会社が、第七十条の七第二項第一号ニに規定する風俗営業会社に該当しないこと。
ホ 当該会社の特別関係会社が会社法第二条第二号に規定する外国会社に該当する場合(当該会社又は当該会社との間に会社が他の法人の発行済株式若しくは出資(当該他の法人が有する自己の株式等を除く。)の総数若しくは総額の百分の五十を超える数若しくは金額の株式等を直接若しくは間接に保有する関係として政令で定める関係(第八号イ、次条及び第七十条の七の八第二項において「支配関係」という。)がある法人が当該特別関係会社の株式等を有する場合に限る。)にあつては、当該会社の常時使用従業員の数が五人以上であること。
ヘ イからホまでに掲げるもののほか、会社の円滑な事業の運営を確保するために必要とされる要件として政令で定めるものを備えているものであること。
二 特例円滑化法認定 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第十二条第一項(同項第一号に係るものとして財務省令で定めるものに限る。)の経済産業大臣(同法第十六条の規定に基づく政令の規定により都道府県知事が行うこととされている場合にあつては、当該都道府県知事)の認定をいう。
三 資産保有型会社 第七十条の七第二項第八号に定める会社をいう。
四 資産運用型会社 第七十条の七第二項第九号に定める会社をいう。
五 非上場株式等 第七十条の七第二項第二号に定める株式等をいう。
六 特例経営承継受贈者 特例贈与者から前項の規定の適用に係る贈与により特例認定贈与承継会社の非上場株式等の取得をした個人で、次に掲げる要件の全てを満たす者(その者が二人又は三人以上ある場合には、当該特例認定贈与承継会社が定めた二人又は三人までに限る。)をいう。
イ 当該個人が、当該贈与の日において十八歳以上であること。
ロ 当該個人が、当該贈与の時において、当該特例認定贈与承継会社の代表権(制限が加えられた代表権を除く。次条及び第七十条の七の八において同じ。)を有していること。
ハ 当該贈与の時において、当該個人及び当該個人と政令で定める特別の関係がある者の有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等に係る議決権の数の合計が、当該特例認定贈与承継会社に係る総株主等議決権数(総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)又は総社員の議決権の数をいう。ニ(2)、次条及び第七十条の七の八において同じ。)の百分の五十を超える数であること。
ニ 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める要件を満たしていること。
(1) 当該個人が一人の場合 当該贈与の時において、当該個人が有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等に係る議決権の数が、当該個人とハに規定する政令で定める特別の関係がある者のうちいずれの者(当該個人以外の前項、次条第一項又は第七十条の七の八第一項の規定の適用を受ける者を除く。(2)において同じ。)が有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等に係る議決権の数をも下回らないこと。
(2) 当該個人が二人又は三人の場合 当該贈与の時において、当該個人が有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等に係る議決権の数が、当該特例認定贈与承継会社の総株主等議決権数の百分の十以上であること及び当該個人とハに規定する政令で定める特別の関係がある者のうちいずれの者が有する当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等に係る議決権の数をも下回らないこと。
ホ 当該個人が、当該贈与の時から当該贈与の日の属する年分の贈与税の申告書の提出期限(当該提出期限前に当該個人が死亡した場合には、その死亡の日)まで引き続き当該贈与により取得をした当該特例認定贈与承継会社の特例対象受贈非上場株式等の全てを有していること。
ヘ 当該個人が、当該贈与の日まで引き続き三年以上にわたり当該特例認定贈与承継会社の役員その他の地位として財務省令で定めるものを有していること。
ト 当該個人が、当該特例認定贈与承継会社の非上場株式等について第七十条の七第一項、第七十条の七の二第一項又は前条第一項の規定の適用を受けていないこと。
チ 当該個人が、当該特例認定贈与承継会社の経営を確実に承継すると認められる要件として財務省令で定めるものを満たしていること。
七 特例経営贈与承継期間 前項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の贈与税の申告書の提出期限の翌日から次に掲げる日のいずれか早い日又は同項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者若しくは当該特例経営承継受贈者に係る特例贈与者の死亡の日の前日のいずれか早い日までの期間をいう。
イ 当該特例経営承継受贈者の最初の前項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の贈与税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
ロ 当該特例経営承継受贈者の最初の次条第一項の規定の適用に係る相続に係る同項に規定する相続税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
八 納税猶予分の贈与税額 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じイ又はロに定める金額をいう。
イ ロに掲げる場合以外の場合 前項の規定の適用に係る特例対象受贈非上場株式等の価額(当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社又は当該特例認定贈与承継会社の特別関係会社であつて当該特例認定贈与承継会社との間に支配関係がある法人(イにおいて「特例認定贈与承継会社等」という。)が会社法第二条第二号に規定する外国会社(当該特例認定贈与承継会社の特別関係会社に該当するものに限る。)その他政令で定める法人の株式等(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項に規定する投資口を含む。イにおいて同じ。)を有する場合には、当該特例認定贈与承継会社等が当該株式等を有していなかつたものとして計算した価額。ロにおいて同じ。)を前項の特例経営承継受贈者に係るその年分の贈与税の課税価格とみなして、相続税法第二十一条の五及び第二十一条の七の規定(第七十条の二の四及び第七十条の二の五の規定を含む。)を適用して計算した金額
ロ 前項の規定の適用に係る特例対象受贈非上場株式等が相続税法第二十一条の九第三項(第七十条の二の六第一項、第七十条の二の七第一項(第七十条の二の八において準用する場合を含む。)又は第七十条の三第一項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けるものである場合 当該特例対象受贈非上場株式等の価額を前項の特例経営承継受贈者に係るその年分の贈与税の課税価格とみなして、同法第二十一条の十二及び第二十一条の十三の規定を適用して計算した金額
九 経営贈与報告基準日 次のイ又はロに掲げる期間の区分に応じイ又はロに定める日をいう。
イ 特例経営贈与承継期間 前項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の贈与税の申告書の提出期限(特例経営承継受贈者が同項の規定の適用を受ける前に同項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社の非上場株式等について次条第一項の規定の適用を受けている場合には、同項に規定する相続税の申告書の提出期限)の翌日から一年を経過するごとの日(第六項において「第一種贈与基準日」という。)
ロ 特例経営贈与承継期間の末日の翌日から納税猶予分の贈与税額(既に次項において準用する第七十条の七第四項又は第五項の規定の適用があつた場合には、これらの規定の適用があつた特例対象受贈非上場株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。以下この条及び第七十条の七の七第一項において「猶予中贈与税額」という。)に相当する贈与税の全部につき前項、次項において準用する第七十条の七第三項から第五項まで、第八項において準用する同条第十一項、第九項において準用する同条第十二項又は第十項において準用する同条第十四項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの期間 当該末日の翌日から三年を経過するごとの日(第六項において「第二種贈与基準日」という。)
 第七十条の七第三項(第二号を除く。)、第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の確定について準用する。この場合において、同条第三項第三号中「につき第一項」とあるのは「につき第七十条の七第一項」と、同項第四号中「いずれかの者」とあるのは「いずれかの者(当該特例経営承継受贈者以外の特例経営承継受贈者、第七十条の七の六第一項の規定の適用を受ける同条第二項第七号に規定する特例経営承継相続人等及び第七十条の七の八第一項の規定の適用を受ける同条第二項第一号に規定する特例経営相続承継受贈者を除く。)と、同条第四項の表の第一号の上欄中「につき第一項」とあるのは「につき第七十条の七第一項」と読み替えるものとする。
 第七十条の七第六項の規定は、第一項の規定の適用を受けようとする特例経営承継受贈者が納税猶予分の贈与税額につき特例対象受贈非上場株式等(合併により当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該特例対象受贈非上場株式等に相当するものとして財務省令で定めるもの。以下この条において同じ。)の全てを担保として提供した場合について準用する。
 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする特例経営承継受贈者のその特例贈与者から贈与により取得をした非上場株式等に係る贈与税の申告書に、当該非上場株式等の全部若しくは一部につき同項の規定の適用を受けようとする旨の記載がない場合又は当該非上場株式等の明細及び納税猶予分の贈与税額の計算に関する明細その他財務省令で定める事項を記載した書類の添付がない場合には、適用しない。
 第一項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者は、同項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の贈与税の申告書の提出期限の翌日から猶予中贈与税額に相当する贈与税の全部につき同項、第三項において準用する第七十条の七第三項から第五項まで、第八項において準用する同条第十一項、第九項において準用する同条第十二項又は第十項において準用する同条第十四項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの間に経営贈与報告基準日が存する場合には、届出期限(第一種贈与基準日の翌日から五月を経過する日及び第二種贈与基準日の翌日から三月を経過する日をいう。第八項及び第二十一項において同じ。)までに、政令で定めるところにより引き続いて第一項の規定の適用を受けたい旨及び同項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社の経営に関する事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
 第七十条の七第十項の規定は、猶予中贈与税額に相当する贈与税並びに当該贈与税に係る利子税及び延滞税の徴収を目的とする国の権利の時効について準用する。
 第七十条の七第十一項の規定は、第六項の届出書が届出期限までに納税地の所轄税務署長に提出されない場合について準用する。
 第七十条の七第十二項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げについて準用する。
10 第七十条の七第十三項及び第十四項の規定は、特例経営承継受贈者が第一項の規定の適用を受けようとする場合又は同項の規定による納税の猶予がされた場合における国税通則法、国税徴収法及び相続税法の規定の適用について準用する。この場合において、同条第十三項第九号中「又は第二十一項」とあるのは「若しくは第二十一項又は第七十条の七の五第十二項から第十四項まで」、同条第十四項中「経営承継受贈者」とあるのは「特例経営承継受贈者」と、「贈与者」とあるのは「特例贈与者」と、「第七十条の七第二項第一号」とあるのは「第七十条の七の五第二項第一号」と、「免除)」とあるのは「免除の特例)」と、「認定贈与承継会社」とあるのは「特例認定贈与承継会社」と、「」と、「株主」とあるのは「又は同項第六号に規定する特例経営承継受贈者」と、「株主」と、「同条第一項の」とあるのは「当該」と、「同項」とあるのは「同条第一項」と、「定める」」とあるのは「定め、若しくは当該贈与税の免除を取り消す」」と、「第七十条の七第一項の」とあるのは「第七十条の七の五第一項の」と、「第七十条の七の」とあるのは「第七十条の七の五の」と読み替えるものとする。
11 第七十条の七第十五項から第二十項までの規定は、第一項の規定により納税の猶予がされた贈与税の免除について準用する。この場合において、同条第十五項第三号中「につき第一項」とあるのは「につき第七十条の七第一項」と、同条第十八項及び第十九項中「第二十七項」とあるのは「第七十条の七の五第二十二項」と読み替えるものとする。
12 第一項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者又は同項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつた場合(当該特例認定贈与承継会社の事業の継続が困難な事由として政令で定める事由が生じた場合に限るものとし、その該当することとなつた日前に第八項において準用する第七十条の七第十一項の規定の適用があつた場合及び同日前に第九項において準用する同条第十二項又は第十項において準用する同条第十四項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げがあつた場合を除く。)において、当該特例経営承継受贈者は、当該各号に定める贈与税の免除を受けようとするときは、その該当することとなつた日から二月を経過する日(その該当することとなつた日から当該二月を経過する日までの間に当該特例経営承継受贈者が死亡した場合には、当該特例経営承継受贈者の相続人(包括受遺者を含む。第十四項第一号及び第二十二項において同じ。)が当該特例経営承継受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日。次項及び第十七項において「申請期限」という。)までに、当該免除を受けたい旨、免除を受けようとする贈与税に相当する金額及びその計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書(当該免除の手続に必要な書類その他の財務省令で定める書類を添付したものに限る。次項において同じ。)を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。この場合において、第三項において準用する第七十条の七第五項の規定の適用については、同項の表の第一号中「第八号から第十二号まで」とあるのは「第八号」と、「猶予中贈与税額」とあるのは「第七十条の七の五第十二項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額又は同項第四号イ及びロに掲げる金額の合計額」と、同表の第二号の中欄中「猶予中贈与税額のうち、当該譲渡等をした対象受贈非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額」とあるのは「第七十条の七の五第十二項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額」と、同表の第三号の中欄中「猶予中贈与税額(当該合併に際して吸収合併存続会社等の株式等の交付があつた場合には、当該株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。)とあるのは「第七十条の七の五第十二項第二号イに掲げる金額(当該合併に際して交付された吸収合併存続会社等の株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額」と、同表の第四号の中欄中「猶予中贈与税額(当該株式交換等に際して当該他の会社の株式等の交付があつた場合には、当該株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。)とあるのは「第七十条の七の五第十二項第三号イに掲げる金額(当該株式交換等に際して交付された当該他の会社の株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額」とする。
一 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後に、当該特例経営承継受贈者が当該特例対象受贈非上場株式等の全部又は一部の譲渡等(譲渡又は贈与をいう。以下この条において同じ。)をした場合(当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者以外の者に対して行う場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該譲渡等の直前における猶予中贈与税額(当該譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に満たないとき 当該猶予中贈与税額から当該合計額を控除した残額に相当する贈与税
イ 当該譲渡等の対価の額(当該額が当該譲渡等をした時における当該譲渡等をした数又は金額に対応する当該特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該譲渡等があつた日以前五年以内において、当該特例経営承継受贈者及び当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定贈与承継会社から受けた剰余金の配当等(会社の株式等に係る剰余金の配当又は利益の配当をいう。以下この条及び次条において同じ。)の額その他当該特例認定贈与承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
二 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が合併により消滅した場合(吸収合併存続会社等(会社法第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は同法第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社をいう。以下この条において同じ。)が当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者以外のものである場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該合併がその効力を生ずる直前における猶予中贈与税額に満たないとき 当該猶予中贈与税額から当該合計額を控除した残額に相当する贈与税
イ 合併対価(当該吸収合併存続会社等が当該合併に際して当該消滅する特例認定贈与承継会社の株主又は社員に対して交付する財産をいう。)の額(当該額が当該合併がその効力を生ずる直前における当該特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該合併がその効力を生ずる日以前五年以内において、当該特例経営承継受贈者及び当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定贈与承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定贈与承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
三 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が株式交換又は株式移転(以下この条において「株式交換等」という。)により他の会社の株式交換完全子会社等(会社法第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全子会社又は同法第七百七十三条第一項第五号に規定する株式移転完全子会社をいう。イ及び第十四項第一号ハにおいて同じ。)となつた場合(当該他の会社が当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者以外のものである場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該株式交換等がその効力を生ずる直前における猶予中贈与税額に満たないとき 当該猶予中贈与税額から当該合計額を控除した残額に相当する贈与税
イ 交換等対価(当該他の会社が当該株式交換等に際して当該株式交換完全子会社等となつた特例認定贈与承継会社の株主に対して交付する財産をいう。)の額(当該額が当該株式交換等がその効力を生ずる直前における当該特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該株式交換等がその効力を生ずる日以前五年以内において、当該特例経営承継受贈者及び当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定贈与承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定贈与承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
四 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が解散をした場合において、次に掲げる金額の合計額が当該解散の直前における猶予中贈与税額に満たないとき 当該猶予中贈与税額から当該合計額を控除した残額に相当する贈与税
イ 当該解散の直前における当該特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額を第一項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該解散の日以前五年以内において、当該特例経営承継受贈者及び当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定贈与承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定贈与承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
13 前項各号(第四号を除く。)に掲げる場合に該当する場合で、かつ、次に掲げる場合に該当する場合において、特例経営承継受贈者が次項の規定の適用を受けようとするときは、前項の規定にかかわらず、申請期限までに同項各号イ及びロに掲げる金額の合計額に相当する担保を提供した場合で、かつ、当該申請期限までにこの項の規定の適用を受けようとする旨、当該金額の計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、再計算対象猶予税額(前項第一号に掲げる場合に該当する場合には猶予中贈与税額のうち同号の譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額をいい、同項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には猶予中贈与税額に相当する金額をいう。以下この項において同じ。)から当該合計額を控除した残額を免除し、当該合計額(前項第一号に掲げる場合に該当する場合には、当該合計額に猶予中贈与税額から当該再計算対象猶予税額を控除した残額を加算した金額)を猶予中贈与税額とすることができる。
一 前項第一号イに規定する譲渡等の対価の額が当該譲渡等をした時における特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
二 前項第二号イに規定する合併対価の額が合併がその効力を生ずる直前における特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
三 前項第三号イに規定する交換等対価の額が株式交換等がその効力を生ずる直前における特例対象受贈非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
14 第十二項各号(第四号を除く。)に掲げる場合に該当することとなつた日から二年を経過する日(当該二年を経過する日前に第一項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者又は当該特例経営承継受贈者に係る特例贈与者が死亡した場合には、その死亡の日の前日)において、前項の規定により猶予中贈与税額とされた金額に相当する贈与税の納税の猶予に係る期限及び免除については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるところによる。
一 次に掲げる会社が当該二年を経過する日においてその事業を継続している場合として政令で定める場合 特例再計算贈与税額(前項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には、同項第二号の合併又は同項第三号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に相当する贈与税については、第一項の規定にかかわらず、当該二年を経過する日から二月を経過する日(当該二年を経過する日から当該二月を経過する日までの間に当該特例経営承継受贈者が死亡した場合には、当該特例経営承継受贈者の相続人が当該特例経営承継受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日。次号、第十六項及び第十七項において「再申請期限」という。)をもつて第一項の規定による納税の猶予に係る期限とし、前項の規定により猶予中贈与税額とされた金額から特例再計算贈与税額を控除した残額に相当する贈与税については、免除する。
イ 前項第一号に掲げる場合における同号の譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等に係る会社
ロ 前項第二号に掲げる場合における同号の合併に係る吸収合併存続会社等
ハ 前項第三号に掲げる場合における同号の株式交換等に係る株式交換完全子会社等
二 前号イからハまでに掲げる会社が当該二年を経過する日において同号に規定する政令で定める場合に該当しない場合 前項の規定により猶予中贈与税額とされた金額(同項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には、同項第二号の合併又は同項第三号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に相当する贈与税については、第一項の規定にかかわらず、再申請期限をもつて同項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
15 前項第一号の「特例再計算贈与税額」とは、同号の規定の適用に係る譲渡等の対価の額、合併対価の額又は交換等対価の額に相当する金額を第一項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額に第十二項第一号ロ、第二号ロ又は第三号ロに掲げる金額を加算した金額をいう。
16 第十四項第一号の規定により同号の贈与税の免除を受けようとする特例経営承継受贈者は、再申請期限までに、同号の免除を受けたい旨、免除を受けようとする贈与税に相当する金額及びその計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書(当該免除の手続に必要な書類その他の財務省令で定める書類を添付したものに限る。)を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
17 税務署長は、第十二項、第十三項又は前項の規定による申請書の提出があつた場合において、これらの申請書に記載された事項について調査を行い、これらの申請書に係る第十二項各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める贈与税若しくは第十三項若しくは第十四項第一号に規定する贈与税の免除をし、又はこれらの申請書に係る申請の却下をする。この場合において、税務署長は、これらの申請書に係る申請期限又は再申請期限の翌日から起算して六月以内に、当該免除をした贈与税の額又は当該却下をした旨及びその理由を記載した書面により、これをこれらの申請書を提出した特例経営承継受贈者に通知するものとする。
18 第七十条の七第十八項及び第十九項の規定は、第十二項、第十三項又は第十六項の申請書の提出があつた場合について準用する。この場合において、同条第十八項中「第二十七項の表の第六号」とあるのは「第七十条の七の五第二十二項の表の第九号」と、「第八号」とあるのは「第十二号」と、「同表の第六号」とあるのは「同表の第九号」と、同条第十九項中「第二十七項の表の第六号の上欄又は同表の第八号」とあるのは「第七十条の七の五第二十二項の表の第九号から第十一号まで」と読み替えるものとする。
19 前三項に定めるもののほか、第十二項から第十四項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
20 第七十条の七第二十一項から第二十五項までの規定は、特例認定贈与承継会社について同条第二十一項に規定する評定が行われた場合における納税猶予分の贈与税額の計算及び免除について準用する。
21 第七十条の七第二十六項の規定は、第六項又は第十一項において準用する同条第十五項の届出書が届出期限又は同項の免除届出期限までに提出されなかつた場合について準用する。
22 第一項の規定の適用を受けた特例経営承継受贈者は、次の表の各号の上欄に掲げる場合に該当する場合には、当該各号の中欄に掲げる金額を基礎とし、当該特例経営承継受贈者が同項の規定の適用を受けるために提出する贈与税の申告書の提出期限の翌日から当該各号の下欄に掲げる日(同表の第一号から第三号まで又は第六号から第十一号までの下欄に掲げる日以前二月以内に当該特例経営承継受贈者が死亡した場合には、当該特例経営承継受贈者の相続人が当該特例経営承継受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)までの期間に応じ、年三・六パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税を、当該各号の中欄に掲げる金額に相当する贈与税にあわせて納付しなければならない。
一 第三項において準用する第七十条の七第三項(第二号を除く。)の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
猶予中贈与税額
同項各号に定める日から二月を経過する日
二 第三項において準用する第七十条の七第四項の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の表の各号の中欄に掲げる猶予中贈与税額
同表の各号の下欄に掲げる日から二月を経過する日
三 第三項において準用する第七十条の七第五項の規定の適用があつた場合(第五号から第十一号までの上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の表の各号の中欄に掲げる猶予中贈与税額
同表の各号の下欄に掲げる日から二月を経過する日
四 第八項において準用する第七十条の七第十一項の規定の適用があつた場合(次号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の規定により納税の猶予に係る期限が確定する猶予中贈与税額
同項の規定による納税の猶予に係る期限
五 第九項において準用する第七十条の七第十二項又は第十項において準用する同条第十四項の規定の適用があつた場合
これらの規定により納税の猶予に係る期限が繰り上げられる猶予中贈与税額
これらの規定により繰り上げられた納税の猶予に係る期限
六 第十一項において準用する第七十条の七第十六項第一号の規定の適用があつた場合(前号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の譲渡等をした日から二月を経過する日
七 第十一項において準用する第七十条の七第十六項第二号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号ロに掲げる金額
同号の特例認定贈与承継会社が解散をした日から二月を経過する日
八 第十一項において準用する第七十条の七第十六項第三号又は第四号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第三号イ及びロ又は第四号イ及びロに掲げる金額の合計額
これらの号の合併又は株式交換等がその効力を生じた日から二月を経過する日
九 第十二項第一号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の譲渡等をした日から二月を経過する日
十 第十二項第二号又は第三号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号イに掲げる金額(同号の合併に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額又は同項第三号イに掲げる金額(同号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額
これらの号の合併又は株式交換等がその効力を生じた日から二月を経過する日
十一 第十二項第四号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第四号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の特例認定贈与承継会社が解散をした日から二月を経過する日
十二 第十四項第一号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号に規定する特例再計算贈与税額
同号の再申請期限
十三 第十四項第二号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号に規定する猶予中贈与税額とされた金額
同号の再申請期限
十四 第二十項において準用する第七十条の七第二十一項の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号に掲げる金額
同項の規定による納税の猶予に係る期限
23 第一項の規定の適用を受けた特例経営承継受贈者が前項の表の第三号から第十四号までの上欄に掲げる場合に該当する場合(同表の第四号又は第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合には、特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後にこれらの規定に規定する場合に該当することとなつた場合に限る。)における同項の規定の適用については、同項中「年三・六パーセント」とあるのは、「年三・六パーセント(特例経営贈与承継期間については、年零パーセント)とする。
24 第七十条の七第二十九項の規定は、第一項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が同項の規定の適用を受けようとする特例経営承継受贈者及び当該特例経営承継受贈者と政令で定める特別の関係がある者から現物出資又は贈与により財産を取得した場合について準用する。
25 第七十条の七第三十項から第三十四項までの規定は、第一項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社が同条第三十一項に規定する災害等によつて被害を受けた場合について準用する。
26 第七十条の七第三十五項の規定は、経済産業大臣又は経済産業局長(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第十六条の規定に基づく政令の規定により特例円滑化法認定を都道府県知事が行うこととされている場合には、当該都道府県知事。次項、次条第二十七項及び第二十八項並びに第七十条の七の八第十五項及び第十六項において同じ。)が、第一項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者又は同項の特例対象受贈非上場株式等若しくは当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社について、第三項において準用する第七十条の七第三項から第五項までの規定による納税の猶予に係る期限の確定に係る事実に関し、法令の規定に基づき認定、確認、報告の受理その他の行為をしたことにより当該事実があつたことを知つた場合について準用する。
27 第七十条の七第三十六項の規定は、税務署長が、経済産業大臣又は経済産業局長の事務(第一項の規定の適用を受ける特例経営承継受贈者に関する事務で、前項において準用する同条第三十五項の規定の適用に係るものに限る。)の処理を適正かつ確実に行うため必要があると認める場合について準用する。
28 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(非上場株式等についての相続税の納税猶予及び免除の特例)
第七十条の七の六 特例認定承継会社の非上場株式等(議決権に制限のないものに限る。以下この項において同じ。)を有していた個人として政令で定める者(以下この条において「特例被相続人」という。)から相続又は遺贈により当該特例認定承継会社の非上場株式等の取得平成三十年一月一日から平成三十九年十二月三十一日までの間の最初のこの項の規定の適用に係る相続又は遺贈による取得及び当該取得の日から特例経営承継期間の末日までの間に相続税の申告書(相続税法第二十七条第一項の規定による期限内申告書をいう。以下この条及び第七十条の七の八において同じ。)提出期限(第六十九条の八第一項若しくは第二項の規定又は国税通則法第十条若しくは第十一条の規定により当該提出期限が延長された場合には、当該延長前の提出期限)到来する相続又は遺贈による取得に限る。)をした特例経営承継相続人等が、当該相続に係る相続税の申告書の提出により納付すべき相続税の額のうち、当該非上場株式等で当該相続税の申告書にこの項の規定の適用を受けようとする旨の記載があるもの(以下この条において「特例対象非上場株式等」という。)に係る納税猶予分の相続税額に相当する相続税については、政令で定めるところにより当該相続税の申告書の提出期限までに当該納税猶予分の相続税額に相当する担保を提供した場合に限り、相続税法第三十三条の規定にかかわらず、当該特例経営承継相続人等の死亡の日まで、その納税を猶予する。
 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特例認定承継会社 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第二条に規定する中小企業者のうち特例円滑化法認定を受けた会社(合併により当該会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該会社に相当するものとして財務省令で定めるもの)で、前項の規定の適用に係る相続の開始の時において、次に掲げる要件の全てを満たすものをいう。
イ 当該会社の常時使用従業員(常時使用する従業員として財務省令で定めるものをいう。ホにおいて同じ。)の数が一人以上であること。
ロ 当該会社が、資産保有型会社又は資産運用型会社のうち政令で定めるものに該当しないこと。
ハ 当該会社(ハにおいて「特定会社」という。)の株式等(株式又は出資をいう。以下この条において同じ。)及び特別関係会社(当該特定会社と政令で定める特別の関係がある会社をいう。以下この項において同じ。)のうち当該特定会社と密接な関係を有する会社として政令で定める会社(ニにおいて「特定特別関係会社」という。)の株式等が、非上場株式等に該当すること。
ニ 当該会社及び特定特別関係会社が、第七十条の七第二項第一号ニに規定する風俗営業会社に該当しないこと。
ホ 当該会社の特別関係会社が会社法第二条第二号に規定する外国会社に該当する場合(当該会社又は当該会社との間に支配関係がある法人が当該特別関係会社の株式等を有する場合に限る。)にあつては、当該会社の常時使用従業員の数が五人以上であること。
ヘ イからホまでに掲げるもののほか、会社の円滑な事業の運営を確保するために必要とされる要件として政令で定めるものを備えているものであること。
二 特例円滑化法認定 前条第二項第二号に定める認定をいう。
三 資産保有型会社 第七十条の七第二項第八号に定める会社をいう。
四 資産運用型会社 第七十条の七第二項第九号に定める会社をいう。
五 非上場株式等 第七十条の七第二項第二号に定める株式等をいう。
六 特例経営承継期間 前項の規定の適用に係る相続に係る相続税の申告書の提出期限の翌日から次に掲げる日のいずれか早い日又は同項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等の死亡の日の前日のいずれか早い日までの期間をいう。
イ 当該特例経営承継相続人等の最初の前項の規定の適用に係る相続に係る相続税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
ロ 当該特例経営承継相続人等の最初の前条第一項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の同項に規定する贈与税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
七 特例経営承継相続人等 特例被相続人から前項の規定の適用に係る相続又は遺贈により特例認定承継会社の非上場株式等の取得をした個人で、次に掲げる要件の全てを満たす者(その者が二人又は三人以上ある場合には、当該特例認定承継会社が定めた二人又は三人までに限る。)をいう。
イ 当該個人が、当該相続の開始の日の翌日から五月を経過する日において、当該特例認定承継会社の代表権を有していること。
ロ 当該相続の開始の時において、当該個人及び当該個人と政令で定める特別の関係がある者の有する当該特例認定承継会社の非上場株式等に係る議決権の数の合計が、当該特例認定承継会社に係る総株主等議決権数の百分の五十を超える数であること。
ハ 次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める要件を満たしていること。
(1) 当該個人が一人の場合 当該相続の開始の時において、当該個人が有する当該特例認定承継会社の非上場株式等に係る議決権の数が、当該個人とロに規定する政令で定める特別の関係がある者のうちいずれの者(当該個人以外の前条第一項、前項又は第七十条の七の八第一項の規定の適用を受ける者を除く。(2)において同じ。)が有する当該特例認定承継会社の非上場株式等に係る議決権の数をも下回らないこと。
(2) 当該個人が二人又は三人の場合 当該相続の開始の時において、当該個人が有する当該特例認定承継会社の非上場株式等に係る議決権の数が、当該特例認定承継会社の総株主等議決権数の百分の十以上であること及び当該個人とロに規定する政令で定める特別の関係がある者のうちいずれの者が有する当該特例認定承継会社の非上場株式等に係る議決権の数をも下回らないこと。
ニ 当該個人が、当該相続の開始の時から当該相続に係る相続税の申告書の提出期限(当該提出期限前に当該個人が死亡した場合には、その死亡の日)まで引き続き当該相続又は遺贈により取得をした当該特例認定承継会社の特例対象非上場株式等の全てを有していること。
ホ 当該個人が、当該特例認定承継会社の非上場株式等について第七十条の七第一項、第七十条の七の二第一項又は第七十条の七の四第一項の規定の適用を受けていないこと。
ヘ 当該個人が、当該特例認定承継会社の経営を確実に承継すると認められる要件として財務省令で定めるものを満たしていること。
八 納税猶予分の相続税額 前項の規定の適用に係る特例対象非上場株式等の価額(当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社又は当該特例認定承継会社の特別関係会社であつて当該特例認定承継会社との間に支配関係がある法人(以下この号において「特例認定承継会社等」という。)が会社法第二条第二号に規定する外国会社(当該特例認定承継会社の特別関係会社に該当するものに限る。)その他政令で定める法人の株式等(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項に規定する投資口を含む。)を有する場合には、当該特例認定承継会社等が当該株式等を有していなかつたものとして計算した価額)を前項の特例経営承継相続人等に係る相続税の課税価格とみなして、相続税法第十三条から第十九条までの規定を適用して政令で定めるところにより計算した当該特例経営承継相続人等の相続税の額をいう。
九 経営報告基準日 次のイ又はロに掲げる期間の区分に応じイ又はロに定める日をいう。
イ 特例経営承継期間 前項の規定の適用に係る相続に係る相続税の申告書の提出期限(特例経営承継相続人等が同項の規定の適用を受ける前に同項の特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社の非上場株式等について前条第一項の規定の適用を受けている場合には、同項に規定する贈与税の申告書の提出期限)の翌日から一年を経過するごとの日(第七項において「第一種基準日」という。)
ロ 特例経営承継期間の末日の翌日から納税猶予分の相続税額(既に次項において準用する第七十条の七の二第四項又は第五項の規定の適用があつた場合には、これらの規定の適用があつた特例対象非上場株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。以下この条において「猶予中相続税額」という。)に相当する相続税の全部につき前項、次項において準用する第七十条の七の二第三項から第五項まで、第九項において準用する同条第十二項、第十項において準用する同条第十三項又は第十一項において準用する同条第十五項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの期間 当該末日の翌日から三年を経過するごとの日(第七項において「第二種基準日」という。)
 第七十条の七の二第三項(第二号を除く。)、第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の確定について準用する。この場合において、同条第三項第三号中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と、同項第四号中「いずれかの者」とあるのは「いずれかの者(当該特例経営承継相続人等以外の特例経営承継相続人等、第七十条の七の五第一項の規定の適用を受ける同条第二項第六号に規定する特例経営承継受贈者及び第七十条の七の八第一項の規定の適用を受ける同条第二項第一号に規定する特例経営相続承継受贈者を除く。)と、同条第四項の表の第一号の上欄中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と読み替えるものとする。
 第七十条の七の二第六項の規定は、第一項の規定の適用を受けようとする特例経営承継相続人等が納税猶予分の相続税額につき特例対象非上場株式等(合併により当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該特例対象非上場株式等に相当するものとして財務省令で定めるもの。以下この条において同じ。)の全てを担保として提供した場合について準用する。
 第七十条の七の二第七項の規定は、第一項の相続に係る相続税の申告書の提出期限までに、当該相続又は遺贈により取得をした非上場株式等の全部又は一部が共同相続人又は包括受遺者によつてまだ分割されていない場合について準用する。
 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする特例経営承継相続人等のその特例被相続人から相続又は遺贈により取得をした非上場株式等に係る相続税の申告書に、当該非上場株式等の全部若しくは一部につき同項の規定の適用を受けようとする旨の記載がない場合又は当該非上場株式等の明細及び納税猶予分の相続税額の計算に関する明細その他財務省令で定める事項を記載した書類の添付がない場合には、適用しない。
 第一項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等は、同項の相続に係る相続税の申告書の提出期限の翌日から猶予中相続税額に相当する相続税の全部につき同項、第三項において準用する第七十条の七の二第三項から第五項まで、第九項において準用する同条第十二項、第十項において準用する同条第十三項又は第十一項において準用する同条第十五項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの間に経営報告基準日が存する場合には、届出期限(第一種基準日の翌日から五月を経過する日及び第二種基準日の翌日から三月を経過する日をいう。第九項及び第二十二項において同じ。)までに、政令で定めるところにより引き続いて第一項の規定の適用を受けたい旨及び同項の特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社の経営に関する事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
 第七十条の七の二第十一項の規定は、猶予中相続税額に相当する相続税並びに当該相続税に係る利子税及び延滞税の徴収を目的とする国の権利の時効について準用する。
 第七十条の七の二第十二項の規定は、第七項の届出書が届出期限までに納税地の所轄税務署長に提出されない場合について準用する。
10 第七十条の七の二第十三項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げについて準用する。
11 第七十条の七の二第十四項及び第十五項の規定は、特例経営承継相続人等が第一項の規定の適用を受けようとする場合又は同項の規定による納税の猶予がされた場合における国税通則法、国税徴収法及び相続税法の規定の適用について準用する。この場合において、同条第十四項第十一号中「当該対象非上場株式等の価額に百分の二十を乗じて計算した価額」とあるのは「零」と、「当該認定承継会社等が当該株式等を有していなかつたものとして計算した価額に百分の二十を乗じて計算した価額と当該株式等の価額との合計額」とあるのは「当該株式等の価額」と、同条第十五項中「経営承継相続人等」とあるのは「特例経営承継相続人等」と、「被相続人」とあるのは「特例被相続人」と、「第七十条の七の二第二項第一号」とあるのは「第七十条の七の六第二項第一号」と、「免除)」とあるのは「免除の特例)」と、「認定承継会社」とあるのは「特例認定承継会社」と、「」と、「株主」とあるのは「又は同項第七号に規定する特例経営承継相続人等」と、「株主」と、「同条第一項の」とあるのは「当該」と、「同項」とあるのは「同条第一項」と、「定める」」とあるのは「定め、若しくは当該相続税の免除を取り消す」」と、「第七十条の七の二第一項の」とあるのは「第七十条の七の六第一項の」と、「第七十条の七の二の」とあるのは「第七十条の七の六の」と読み替えるものとする。
12 第七十条の七の二第十六項から第二十一項までの規定は、第一項の規定により納税の猶予がされた相続税の免除について準用する。この場合において、同条第十六項第二号中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と、同条第十九項及び第二十項中「第二十八項」とあるのは「第七十条の七の六第二十三項」と読み替えるものとする。
13 第一項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等又は同項の特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が次の各号に掲げる場合のいずれかに該当することとなつた場合(当該特例認定承継会社の事業の継続が困難な事由として政令で定める事由が生じた場合に限るものとし、その該当することとなつた日前に第九項において準用する第七十条の七の二第十二項の規定の適用があつた場合及び同日前に第十項において準用する同条第十三項又は第十一項において準用する同条第十五項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げがあつた場合を除く。)において、当該特例経営承継相続人等は、当該各号に定める相続税の免除を受けようとするときは、その該当することとなつた日から二月を経過する日(その該当することとなつた日から当該二月を経過する日までの間に当該特例経営承継相続人等が死亡した場合には、当該特例経営承継相続人等の相続人(包括受遺者を含む。第十五項第一号及び第二十三項において同じ。)が当該特例経営承継相続人等の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日。次項及び第十八項において「申請期限」という。)までに、当該免除を受けたい旨、免除を受けようとする相続税に相当する金額及びその計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書(当該免除の手続に必要な書類その他の財務省令で定める書類を添付したものに限る。次項において同じ。)を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。この場合において、第三項において準用する第七十条の七の二第五項の規定の適用については、同項の表の第一号中「第八号から第十二号まで」とあるのは「第八号」と、「猶予中相続税額」とあるのは「第七十条の七の六第十三項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額又は同項第四号イ及びロに掲げる金額の合計額」と、同表の第二号の中欄中「猶予中相続税額のうち、当該譲渡等をした対象非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額」とあるのは「第七十条の七の六第十三項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額」と、同表の第三号の中欄中「猶予中相続税額(当該合併に際して吸収合併存続会社等の株式等の交付があつた場合には、当該株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。)とあるのは「第七十条の七の六第十三項第二号イに掲げる金額(当該合併に際して交付された吸収合併存続会社等の株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額」と、同表の第四号の中欄中「猶予中相続税額(当該株式交換等に際して当該他の会社の株式等の交付があつた場合には、当該株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。)とあるのは「第七十条の七の六第十三項第三号イに掲げる金額(当該株式交換等に際して交付された当該他の会社の株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額」とする。
一 特例経営承継期間の末日の翌日以後に、当該特例経営承継相続人等が当該特例対象非上場株式等の全部又は一部の譲渡等(譲渡又は贈与をいう。以下この条において同じ。)をした場合(当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者以外の者に対して行う場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該譲渡等の直前における猶予中相続税額(当該譲渡等をした特例対象非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に満たないとき 当該猶予中相続税額から当該合計額を控除した残額に相当する相続税
イ 当該譲渡等の対価の額(当該額が当該譲渡等をした時における当該譲渡等をした数又は金額に対応する当該特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る相続により取得をした特例対象非上場株式等の当該相続の開始の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該譲渡等があつた日以前五年以内において、当該特例経営承継相続人等及び当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
二 特例経営承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が合併により消滅した場合(吸収合併存続会社等(会社法第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は同法第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社をいう。以下この条において同じ。)が当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者以外のものである場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該合併がその効力を生ずる直前における猶予中相続税額に満たないとき 当該猶予中相続税額から当該合計額を控除した残額に相当する相続税
イ 合併対価(当該吸収合併存続会社等が当該合併に際して当該消滅する特例認定承継会社の株主又は社員に対して交付する財産をいう。)の額(当該額が当該合併がその効力を生ずる直前における当該特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る相続により取得をした特例対象非上場株式等の当該相続の開始の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該合併がその効力を生ずる日以前五年以内において、当該特例経営承継相続人等及び当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
三 特例経営承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が株式交換又は株式移転(以下この条において「株式交換等」という。)により他の会社の株式交換完全子会社等(会社法第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全子会社又は同法第七百七十三条第一項第五号に規定する株式移転完全子会社をいう。イ及び第十五項第一号ハにおいて同じ。)となつた場合(当該他の会社が当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者以外のものである場合に限る。)において、次に掲げる金額の合計額が当該株式交換等がその効力を生ずる直前における猶予中相続税額に満たないとき 当該猶予中相続税額から当該合計額を控除した残額に相当する相続税
イ 交換等対価(当該他の会社が当該株式交換等に際して当該株式交換完全子会社等となつた特例認定承継会社の株主に対して交付する財産をいう。)の額(当該額が当該株式交換等がその効力を生ずる直前における当該特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合には、当該二分の一に相当する金額)を第一項の規定の適用に係る相続により取得をした特例対象非上場株式等の当該相続の開始の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該株式交換等がその効力を生ずる日以前五年以内において、当該特例経営承継相続人等及び当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
四 特例経営承継期間の末日の翌日以後に、当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が解散をした場合において、次に掲げる金額の合計額が当該解散の直前における猶予中相続税額に満たないとき 当該猶予中相続税額から当該合計額を控除した残額に相当する相続税
イ 当該解散の直前における当該特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額を第一項の規定の適用に係る相続により取得をした特例対象非上場株式等の当該相続の開始の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額
ロ 当該解散の日以前五年以内において、当該特例経営承継相続人等及び当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者が当該特例認定承継会社から受けた剰余金の配当等の額その他当該特例認定承継会社から受けた金額として政令で定めるものの合計額
14 前項各号(第四号を除く。)に掲げる場合に該当する場合で、かつ、次に掲げる場合に該当する場合において、特例経営承継相続人等が次項の規定の適用を受けようとするときは、前項の規定にかかわらず、申請期限までに同項各号イ及びロに掲げる金額の合計額に相当する担保を提供した場合で、かつ、当該申請期限までにこの項の規定の適用を受けようとする旨、当該金額の計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、再計算対象猶予税額(前項第一号に掲げる場合に該当する場合には猶予中相続税額のうち同号の譲渡等をした特例対象非上場株式等の数又は金額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額をいい、同項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には猶予中相続税額に相当する金額をいう。以下この項において同じ。)から当該合計額を控除した残額を免除し、当該合計額(前項第一号に掲げる場合に該当する場合には、当該合計額に猶予中相続税額から当該再計算対象猶予税額を控除した残額を加算した金額)を猶予中相続税額とすることができる。
一 前項第一号イに規定する譲渡等の対価の額が当該譲渡等をした時における特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
二 前項第二号イに規定する合併対価の額が合併がその効力を生ずる直前における特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
三 前項第三号イに規定する交換等対価の額が株式交換等がその効力を生ずる直前における特例対象非上場株式等の時価に相当する金額として財務省令で定める金額の二分の一以下である場合
15 第十三項各号(第四号を除く。)に掲げる場合に該当することとなつた日から二年を経過する日(当該二年を経過する日前に第一項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等が死亡した場合には、その死亡の日の前日)において、前項の規定により猶予中相続税額とされた金額に相当する相続税の納税の猶予に係る期限及び免除については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定めるところによる。
一 次に掲げる会社が当該二年を経過する日においてその事業を継続している場合として政令で定める場合 特例再計算相続税額(前項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には、同項第二号の合併又は同項第三号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に相当する相続税については、第一項の規定にかかわらず、当該二年を経過する日から二月を経過する日(当該二年を経過する日から当該二月を経過する日までの間に当該特例経営承継相続人等が死亡した場合には、当該特例経営承継相続人等の相続人が当該特例経営承継相続人等の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日。次号、第十七項及び第十八項において「再申請期限」という。)をもつて第一項の規定による納税の猶予に係る期限とし、前項の規定により猶予中相続税額とされた金額から特例再計算相続税額を控除した残額に相当する相続税については、免除する。
イ 前項第一号に掲げる場合における同号の譲渡等をした特例対象非上場株式等に係る会社
ロ 前項第二号に掲げる場合における同号の合併に係る吸収合併存続会社等
ハ 前項第三号に掲げる場合における同号の株式交換等に係る株式交換完全子会社等
二 前号イからハまでに掲げる会社が当該二年を経過する日において同号に規定する政令で定める場合に該当しない場合 前項の規定により猶予中相続税額とされた金額(同項第二号又は第三号に掲げる場合に該当する場合には、同項第二号の合併又は同項第三号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)に相当する相続税については、第一項の規定にかかわらず、再申請期限をもつて同項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
16 前項第一号の「特例再計算相続税額」とは、同号の規定の適用に係る譲渡等の対価の額、合併対価の額又は交換等対価の額に相当する金額を第一項の規定の適用に係る相続により取得をした特例対象非上場株式等の当該相続の開始の時における価額とみなして、第二項第八号の規定により計算した金額に第十三項第一号ロ、第二号ロ又は第三号ロに掲げる金額を加算した金額をいう。
17 第十五項第一号の規定により同号の相続税の免除を受けようとする特例経営承継相続人等は、再申請期限までに、同号の免除を受けたい旨、免除を受けようとする相続税に相当する金額及びその計算の明細その他の財務省令で定める事項を記載した申請書(当該免除の手続に必要な書類その他の財務省令で定める書類を添付したものに限る。)を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
18 税務署長は、第十三項、第十四項又は前項の規定による申請書の提出があつた場合において、これらの申請書に記載された事項について調査を行い、これらの申請書に係る第十三項各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める相続税若しくは第十四項若しくは第十五項第一号に規定する相続税の免除をし、又はこれらの申請書に係る申請の却下をする。この場合において、税務署長は、これらの申請書に係る申請期限又は再申請期限の翌日から起算して六月以内に、当該免除をした相続税の額又は当該却下をした旨及びその理由を記載した書面により、これをこれらの申請書を提出した特例経営承継相続人等に通知するものとする。
19 第七十条の七の二第十九項及び第二十項の規定は、第十三項、第十四項又は第十七項の申請書の提出があつた場合について準用する。この場合において、同条第十九項中「第二十八項の表の第六号」とあるのは「第七十条の七の六第二十三項の表の第九号」と、「第八号」とあるのは「第十二号」と、「同表の第六号」とあるのは「同表の第九号」と、同条第二十項中「第二十八項の表の第六号の上欄又は同表の第八号」とあるのは「第七十条の七の六第二十三項の表の第九号から第十一号まで」と読み替えるものとする。
20 前三項に定めるもののほか、第十三項から第十五項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
21 第七十条の七の二第二十二項から第二十六項までの規定は、特例認定承継会社について同条第二十二項に規定する評定が行われた場合における納税猶予分の相続税額の計算及び免除について準用する。
22 第七十条の七の二第二十七項の規定は、第七項又は第十二項において準用する同条第十六項の届出書が届出期限又は同項の免除届出期限までに提出されなかつた場合について準用する。
23 第一項の規定の適用を受けた特例経営承継相続人等は、次の表の各号の上欄に掲げる場合に該当する場合には、当該各号の中欄に掲げる金額を基礎とし、当該特例経営承継相続人等が同項の規定の適用を受けるために提出する相続税の申告書の提出期限の翌日から当該各号の下欄に掲げる日(同表の第一号から第三号まで又は第六号から第十一号までの下欄に掲げる日以前二月以内に当該特例経営承継相続人等が死亡した場合には、当該特例経営承継相続人等の相続人が当該特例経営承継相続人等の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)までの期間に応じ、年三・六パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税を、当該各号の中欄に掲げる金額に相当する相続税にあわせて納付しなければならない。
一 第三項において準用する第七十条の七の二第三項(第二号を除く。)の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
猶予中相続税額
同項各号に定める日から二月を経過する日
二 第三項において準用する第七十条の七の二第四項の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の表の各号の中欄に掲げる猶予中相続税額
同表の各号の下欄に掲げる日から二月を経過する日
三 第三項において準用する第七十条の七の二第五項の規定の適用があつた場合(第五号から第十一号までの上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の表の各号の中欄に掲げる猶予中相続税額
同表の各号の下欄に掲げる日から二月を経過する日
四 第九項において準用する第七十条の七の二第十二項の規定の適用があつた場合(次号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項の規定により納税の猶予に係る期限が確定する猶予中相続税額
同項の規定による納税の猶予に係る期限
五 第十項において準用する第七十条の七の二第十三項又は第十一項において準用する同条第十五項の規定の適用があつた場合
これらの規定により納税の猶予に係る期限が繰り上げられる猶予中相続税額
これらの規定により繰り上げられた納税の猶予に係る期限
六 第十二項において準用する第七十条の七の二第十七項第一号の規定の適用があつた場合(前号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の譲渡等をした日から二月を経過する日
七 第十二項において準用する第七十条の七の二第十七項第二号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号ロに掲げる金額
同号の特例認定承継会社が解散をした日から二月を経過する日
八 第十二項において準用する第七十条の七の二第十七項第三号又は第四号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第三号イ及びロ又は第四号イ及びロに掲げる金額の合計額
これらの号の合併又は株式交換等がその効力を生じた日から二月を経過する日
九 第十三項第一号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の譲渡等をした日から二月を経過する日
十 第十三項第二号又は第三号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号イに掲げる金額(同号の合併に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額又は同項第三号イに掲げる金額(同号の株式交換等に際して交付された株式等以外の財産の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に限る。)及び同号ロに掲げる金額の合計額
これらの号の合併又は株式交換等がその効力を生じた日から二月を経過する日
十一 第十三項第四号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第四号イ及びロに掲げる金額の合計額
同号の特例認定承継会社が解散をした日から二月を経過する日
十二 第十五項第一号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第一号に規定する特例再計算相続税額
同号の再申請期限
十三 第十五項第二号の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号に規定する猶予中相続税額とされた金額
同号の再申請期限
十四 第二十一項において準用する第七十条の七の二第二十二項の規定の適用があつた場合(第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合を除く。)
同項第二号に掲げる金額
同項の規定による納税の猶予に係る期限
24 第一項の規定の適用を受けた特例経営承継相続人等が前項の表の第三号から第十四号までの上欄に掲げる場合に該当する場合(同表の第四号又は第五号の上欄に掲げる場合に該当する場合には、特例経営承継期間の末日の翌日以後にこれらの規定に規定する場合に該当することとなつた場合に限る。)における同項の規定の適用については、同項中「年三・六パーセント」とあるのは、「年三・六パーセント(特例経営承継期間については、年零パーセント)とする。
25 第七十条の七の二第三十項の規定は、第一項の特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が同項の規定の適用を受けようとする特例経営承継相続人等及び当該特例経営承継相続人等と政令で定める特別の関係がある者から現物出資又は贈与により財産を取得した場合について準用する。
26 第七十条の七の二第三十一項から第三十九項までの規定は、第一項の特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社が同条第三十二項に規定する災害等によつて被害を受けた場合について準用する。
27 第七十条の七の二第四十項の規定は、経済産業大臣又は経済産業局長が、第一項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等又は同項の特例対象非上場株式等若しくは当該特例対象非上場株式等に係る特例認定承継会社について、第三項において準用する同条第三項から第五項までの規定による納税の猶予に係る期限の確定に係る事実に関し、法令の規定に基づき認定、確認、報告の受理その他の行為をしたことにより当該事実があつたことを知つた場合について準用する。
28 第七十条の七の二第四十一項の規定は、税務署長が、経済産業大臣又は経済産業局長の事務(第一項の規定の適用を受ける特例経営承継相続人等に関する事務で、前項において準用する同条第四十項の規定の適用に係るものに限る。)の処理を適正かつ確実に行うため必要があると認める場合について準用する。
29 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(非上場株式等の特例贈与者が死亡した場合の相続税の課税の特例)
第七十条の七の七 第七十条の七の五第一項の規定の適用を受ける同条第二項第六号に規定する特例経営承継受贈者に係る特例贈与者が死亡した場合(その死亡の日前に猶予中贈与税額に相当する贈与税の全部につき同条第三項において準用する第七十条の七第三項から第五項まで、第七十条の七の五第八項において準用する第七十条の七第十一項、第七十条の七の五第九項において準用する第七十条の七第十二項又は第七十条の七の五第十項において準用する第七十条の七第十四項の規定による納税の猶予に係る期限が確定した場合及びその死亡の時以前に当該特例経営承継受贈者が死亡した場合を除く。)には、当該特例贈与者の死亡による相続又は遺贈に係る相続税については、当該特例経営承継受贈者が当該特例贈与者から相続(当該特例経営承継受贈者が当該特例贈与者の相続人以外の者である場合には、遺贈)により第七十条の七の五第一項の規定の適用に係る特例対象受贈非上場株式等(猶予中贈与税額に対応する部分に限るものとし、合併により当該特例対象受贈非上場株式等に係る同項の特例認定贈与承継会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該特例対象受贈非上場株式等に相当するものとして財務省令で定めるものとする。次条において同じ。)の取得をしたものとみなす。この場合において、その死亡による相続又は遺贈に係る相続税の課税価格の計算の基礎に算入すべき当該特例対象受贈非上場株式等の価額については、当該特例贈与者から同項の規定の適用に係る贈与により取得をした特例対象受贈非上場株式等の当該贈与の時(第七十条の七の五第二十項において準用する第七十条の七第二十一項の規定の適用があつた場合には、同項に規定する認可決定日)における価額(第七十条の七の五第二項第八号の特例対象受贈非上場株式等の価額をいい、同条第十二項から第十四項までの規定の適用があつた場合には政令で定める価額とする。)を基礎として計算するものとする。
 第七十条の七の五第一項の規定の適用を受ける同条第二項第六号に規定する特例経営承継受贈者の同条第一項の規定の適用に係る贈与が当該特例経営承継受贈者に係る特例贈与者の第七十条の七第十五項(第三号に係る部分に限り、第七十条の七の五第十一項において準用する場合を含む。)の規定の適用に係る贈与である場合における前項の規定の適用については、同項中「係る特例贈与者」とあるのは「係る前の贈与者(第七十条の七第一項又は第七十条の七の五第一項の規定の適用を受けていた者として政令で定める者に同項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社の非上場株式等の贈与をした者をいう。)と、「当該特例贈与者」とあるのは「当該前の贈与者」と、「贈与により取得」とあるのは「前の贈与(第七十条の七第一項又は第七十条の七の五第一項の規定の適用を受けていた者として政令で定める者に対する当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定贈与承継会社の非上場株式等の贈与をいう。)により当該政令で定める者が取得」と、「当該贈与の」とあるのは「当該前の贈与の」と、「第七十条の七の五第二項第八号」とあるのは「同条第二項第八号」とする。
 第一項前段に規定する特例対象受贈非上場株式等について同項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。次条第一項において同じ。)の規定の適用を受ける場合における相続税法第四十一条第二項(同法第四十八条の二第六項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同法第四十一条第二項中「財産を除く」とあるのは、「財産及び租税特別措置法第七十条の七の七第一項(非上場株式等の特例贈与者が死亡した場合の相続税の課税の特例)(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により相続又は遺贈により取得をしたものとみなされる同条第一項に規定する特例対象受贈非上場株式等を除く」とする。
(非上場株式等の特例贈与者が死亡した場合の相続税の納税猶予及び免除の特例)
第七十条の七の八 前条第一項の規定により同項の特例贈与者から相続又は遺贈により取得をしたものとみなされた特例対象受贈非上場株式等につきこの項の規定の適用を受けようとする特例経営相続承継受贈者が、当該相続に係る相続税の申告書の提出により納付すべき相続税の額のうち、当該特例対象受贈非上場株式等(特例認定相続承継会社の株式等(株式又は出資をいう。以下この条において同じ。)に限る。)で当該相続税の申告書にこの項の規定の適用を受けようとする旨の記載があるもの(以下この条において「特例対象相続非上場株式等」という。)に係る納税猶予分の相続税額に相当する相続税については、政令で定めるところにより当該相続税の申告書の提出期限までに当該納税猶予分の相続税額に相当する担保を提供した場合に限り、相続税法第三十三条の規定にかかわらず、当該特例経営相続承継受贈者の死亡の日まで、その納税を猶予する。
 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特例経営相続承継受贈者 第七十条の七の五第一項の規定の適用を受ける同条第二項第六号に定める者で、次に掲げる要件の全てを満たすものをいう。
イ その者が、前項の規定の適用に係る相続の開始の時において、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の代表権を有していること。
ロ 前項の規定の適用に係る相続の開始の時において、その者及びその者と政令で定める特別の関係がある者の有する当該特例認定相続承継会社の株式等に係る議決権の数の合計が、当該特例認定相続承継会社に係る総株主等議決権数の百分の五十を超える数であること。
ハ 前項の規定の適用に係る相続の開始の時において、その者が有する当該特例認定相続承継会社の株式等に係る議決権の数が、その者とロに規定する政令で定める特別の関係がある者のうちいずれの者(その者以外の第七十条の七の五第一項、第七十条の七の六第一項又は前項の規定の適用を受ける者を除く。)が有する当該特例認定相続承継会社の株式等に係る議決権の数をも下回らないこと。
二 特例認定相続承継会社 第七十条の七の五第二項第一号に定める会社で、前項の規定の適用に係る相続の開始の時において、次に掲げる要件(同項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者に係る特例贈与者が第五号イ又はロに掲げる日のいずれか早い日の翌日以後に死亡した場合には、ハに掲げるものを除く。)の全てを満たすものをいう。
イ 当該会社の常時使用従業員(常時使用する従業員として財務省令で定めるものをいう。ホにおいて同じ。)の数が一人以上であること。
ロ 当該会社が、第七十条の七第二項第八号に規定する資産保有型会社又は同項第九号に規定する資産運用型会社のうち政令で定めるものに該当しないこと。
ハ 当該会社(ハにおいて「特定会社」という。)の株式等及び特別関係会社(当該特定会社と政令で定める特別の関係がある会社をいう。以下この項において同じ。)のうち当該特定会社と密接な関係を有する会社として政令で定める会社(ニにおいて「特定特別関係会社」という。)の株式等が、非上場株式等に該当すること。
ニ 当該会社及び特定特別関係会社が、第七十条の七第二項第一号ニに規定する風俗営業会社に該当しないこと。
ホ 当該会社の特別関係会社が会社法第二条第二号に規定する外国会社に該当する場合(当該会社又は当該会社との間に支配関係がある法人が当該特別関係会社の株式等を有する場合に限る。)にあつては、当該会社の常時使用従業員の数が五人以上であること。
ヘ イからホまでに掲げるもののほか、会社の円滑な事業の運営を確保するために必要とされる要件として政令で定めるものを備えているものであること。
三 非上場株式等 第七十条の七第二項第二号に定める株式等をいう。
四 納税猶予分の相続税額 前項の規定の適用に係る特例対象相続非上場株式等の価額(当該特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社又は当該特例認定相続承継会社の特別関係会社であつて当該特例認定相続承継会社との間に支配関係がある法人(以下この号において「特例認定相続承継会社等」という。)が会社法第二条第二号に規定する外国会社(当該特例認定相続承継会社の特別関係会社に該当するものに限る。)その他政令で定める法人の株式等(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項に規定する投資口を含む。)を有する場合には、前項の特例対象受贈非上場株式等の第七十条の七の五第一項の規定の適用に係る贈与の時における当該特例認定相続承継会社の株式等の価額を基礎とし、当該特例認定相続承継会社等が当該外国会社その他政令で定める法人の株式等を有していなかつたものとして財務省令で定めるところにより計算した価額)を前項の特例経営相続承継受贈者に係る相続税の課税価格とみなして、相続税法第十三条から第十九条までの規定を適用して政令で定めるところにより計算した当該特例経営相続承継受贈者の相続税の額
五 特例経営相続承継期間 第七十条の七の五第一項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の同項に規定する贈与税の申告書の提出期限の翌日から次に掲げる日のいずれか早い日までの間に当該贈与に係る特例贈与者(特例経営相続承継受贈者の同項の規定の適用に係る贈与が当該特例贈与者の第七十条の七第十五項(第三号に係る部分に限り、第七十条の七の五第十一項において準用する場合を含む。)の規定の適用に係るものである場合には、第七十条の七第一項又は第七十条の七の五第一項の規定の適用を受けていた者として政令で定める者に前項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の非上場株式等の贈与をした者。第五項及び第六項並びに第十項において準用する第七十条の七の二第十五項において同じ。)について相続が開始した場合における当該相続の開始の日から当該次に掲げる日のいずれか早い日又は当該贈与に係る特例経営相続承継受贈者の死亡の日の前日のいずれか早い日までの期間をいう。
イ 当該特例経営相続承継受贈者の最初の第七十条の七の五第一項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の同項に規定する贈与税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
ロ 当該特例経営相続承継受贈者の最初の第七十条の七の六第一項の規定の適用に係る相続に係る相続税の申告書の提出期限の翌日以後五年を経過する日
六 経営相続報告基準日 次のイ又はロに掲げる期間の区分に応じイ又はロに定める日をいう。
イ 特例経営相続承継期間 第七十条の七の五第一項の規定の適用に係る贈与の日の属する年分の同項に規定する贈与税の申告書の提出期限(特例経営相続承継受贈者が同項の規定の適用を受ける前に同項の特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の非上場株式等について第七十条の七の六第一項の規定の適用を受けている場合には、相続税の申告書の提出期限)の翌日から一年を経過するごとの日(第六項において「第一種相続基準日」という。)
ロ 特例経営相続承継期間(前項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者に係る特例贈与者が前号イ又はロに掲げる日のいずれか早い日の翌日以後に死亡した場合にあつては、当該特例経営相続承継受贈者に係る第七十条の七の五第二項第七号に規定する特例経営贈与承継期間)の末日の翌日から納税猶予分の相続税額(既に次項において準用する第七十条の七の二第四項又は第五項の規定の適用があつた場合には、次項の規定の適用があつた特例対象相続非上場株式等の価額に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額を除く。第六項及び第七項において「猶予中相続税額」という。)に相当する相続税の全部につき前項、次項において準用する同条第三項から第五項まで、第八項において準用する同条第十二項、第九項において準用する同条第十三項及び第十項において準用する同条第十五項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの期間 当該末日の翌日から三年を経過するごとの日(第六項において「第二種相続基準日」という。)
 第七十条の七の二第三項(第二号を除く。)、第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の確定について準用する。この場合において、同条第三項第三号中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と、同項第四号中「いずれかの者」とあるのは「いずれかの者(当該特例経営相続承継受贈者以外の特例経営相続承継受贈者、第七十条の七の五第一項の規定の適用を受ける同条第二項第六号に規定する特例経営承継受贈者及び第七十条の七の六第一項の規定の適用を受ける同条第二項第七号に規定する特例経営承継相続人等を除く。)と、同条第四項の表の第一号の上欄中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と読み替えるものとする。
 第七十条の七の二第六項の規定は、第一項の規定の適用を受けようとする特例経営相続承継受贈者が納税猶予分の相続税額につき特例対象相続非上場株式等(合併により当該特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社が消滅した場合その他の財務省令で定める場合には、当該特例対象相続非上場株式等に相当するものとして財務省令で定めるもの。以下この条において同じ。)の全てを担保として提供した場合について準用する。
 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする特例経営相続承継受贈者が提出する相続税の申告書に、特例対象受贈非上場株式等の全部若しくは一部につき同項の規定の適用を受けようとする旨の記載がない場合又は次に掲げる書類の添付がない場合には、適用しない。
一 当該特例対象受贈非上場株式等の明細及び納税猶予分の相続税額の計算に関する明細その他財務省令で定める事項を記載した書類
二 当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例贈与者の死亡の日の翌日以後最初に到来する経営相続報告基準日の翌日から五月(当該特例贈与者が第二項第五号イ又はロに掲げる日のいずれか早い日の翌日以後に死亡した場合にあつては、三月)を経過する日が当該特例贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までに到来する場合には、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の経営に関する事項として財務省令で定めるものを記載した書類
三 第一項の規定の適用に係る相続の開始の時において、当該特例経営相続承継受贈者が第二項第一号イからハまでに掲げる要件の全てを満たし、かつ、当該特例対象受贈非上場株式等に係る特例認定相続承継会社が同項第二号イからホまでに掲げる要件(当該特例経営相続承継受贈者に係る特例贈与者が同項第五号イ又はロに掲げる日のいずれか早い日の翌日以後に死亡した場合には、同項第二号ハに掲げるものを除く。)その他財務省令で定める要件を満たしていることを財務省令で定めるところにより証する書類
 第一項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者は、特例対象相続非上場株式等に係る特例贈与者の死亡の日の翌日から猶予中相続税額に相当する相続税の全部につき同項、第三項において準用する第七十条の七の二第三項から第五項まで、第八項において準用する同条第十二項、第九項において準用する同条第十三項又は第十項において準用する同条第十五項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの間に経営相続報告基準日(当該特例対象相続非上場株式等に係る特例贈与者の死亡の日の翌日以後最初に到来する経営相続報告基準日の翌日から五月(当該特例贈与者が第二項第五号イ又はロに掲げる日のいずれか早い日の翌日以後に死亡した場合にあつては、三月)を経過する日が当該特例贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限までに到来する場合における当該最初に到来する経営相続報告基準日を除く。)が存する場合には、届出期限(第一種相続基準日の翌日から五月を経過する日及び第二種相続基準日の翌日から三月を経過する日をいう。第八項及び第十三項において同じ。)までに、政令で定めるところにより引き続いて第一項の規定の適用を受けたい旨及び同項の特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の経営に関する事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
 第七十条の七の二第十一項の規定は、猶予中相続税額に相当する相続税並びに当該相続税に係る利子税及び延滞税の徴収を目的とする国の権利の時効について準用する。
 第七十条の七の二第十二項の規定は、第六項の届出書が届出期限までに納税地の所轄税務署長に提出されない場合について準用する。
 第七十条の七の二第十三項の規定は、第一項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げについて準用する。
10 第七十条の七の二第十四項及び第十五項の規定は、特例経営相続承継受贈者が第一項の規定の適用を受けようとする場合又は同項の規定による納税の猶予がされた場合における国税通則法、国税徴収法及び相続税法の規定の適用について準用する。この場合において、同条第十四項第十一号中「当該対象非上場株式等の価額に百分の二十を乗じて計算した価額」とあるのは「零」と、「当該認定承継会社等が当該株式等を有していなかつたものとして計算した価額に百分の二十を乗じて計算した価額と当該株式等の価額との合計額」とあるのは「当該株式等の価額」と、同条第十五項中「経営承継相続人等」とあるのは「特例経営相続承継受贈者」と、「被相続人」とあるのは「特例贈与者」と、「第七十条の七の二第二項第一号」とあるのは「第七十条の七の八第二項第二号」と、「についての相続税の納税猶予及び免除」とあるのは「の特例贈与者が死亡した場合の相続税の納税猶予及び免除の特例」と、「認定承継会社」とあるのは「特例認定相続承継会社」と、「」と、「株主」とあるのは「又は同項第一号に規定する特例経営相続承継受贈者」と、「株主」と、「同条第一項の」とあるのは「当該」と、「同項」とあるのは「同条第一項」と、「定める」」とあるのは「定め、若しくは当該相続税の免除を取り消す」」と、「第七十条の七の二第一項の」とあるのは「第七十条の七の八第一項の」と、「第七十条の七の二の」とあるのは「第七十条の七の八の」と読み替えるものとする。
11 第七十条の七の二第十六項から第二十一項までの規定は、第一項の規定により納税の猶予がされた相続税の免除について準用する。この場合において、同条第十六項第二号中「前条第一項」とあるのは「第七十条の七第一項」と、同条第十九項及び第二十項中「第二十八項」とあるのは「第七十条の七の八第十八項において準用する第七十条の七の六第二十三項」と読み替えるものとする。
12 第七十条の七の二第二十二項から第二十六項までの規定は、特例認定相続承継会社について同条第二十二項に規定する評定が行われた場合における納税猶予分の相続税額の計算及び免除について準用する。
13 第七十条の七の二第二十七項の規定は、第六項又は第十一項において準用する同条第十六項の届出書が届出期限又は同項の免除届出期限までに提出されなかつた場合について準用する。
14 第七十条の七の二第三十一項から第三十九項までの規定は、第一項の特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社が同条第三十二項に規定する災害等によつて被害を受けた場合について準用する。
15 第七十条の七の二第四十項の規定は、経済産業大臣又は経済産業局長が、第一項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者又は同項の特例対象相続非上場株式等若しくは当該特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社について、第三項において準用する同条第三項から第五項までの規定による納税の猶予に係る期限の確定に係る事実に関し、法令の規定に基づき認定、確認、報告の受理その他の行為をしたことにより当該事実があつたことを知つた場合について準用する。
16 第七十条の七の二第四十一項の規定は、税務署長が、経済産業大臣又は経済産業局長の事務(第一項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者に関する事務で、前項において準用する同条第四十項の規定の適用に係るものに限る。)の処理を適正かつ確実に行うため必要があると認める場合について準用する。
17 第七十条の七の六第十三項から第二十項までの規定は、第一項の特例対象相続非上場株式等に係る特例認定相続承継会社の事業の継続が困難な事由として政令で定める事由が生じた場合において、同項の規定の適用を受ける特例経営相続承継受贈者が当該特例対象相続非上場株式等の全部若しくは一部の譲渡若しくは贈与をしたとき、又は当該特例認定相続承継会社が合併、株式交換、株式移転若しくは解散をしたときについて準用する。
18 第七十条の七の六第二十三項及び第二十四項の規定は、第三項において準用する第七十条の七の二第三項から第五項まで、第八項において準用する同条第十二項、第九項において準用する同条第十三項、第十項において準用する同条第十五項又は前項において準用する第七十条の七の六第十三項若しくは第十五項の規定により納税の猶予に係る期限が確定したことによる利子税の納付について準用する。
19 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)
第七十条の七の九 認定医療法人(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成二十六年法律第八十三号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(以下第七十条の七の十二までにおいて「平成二十六年改正医療法施行日」という。)から平成三十二年九月三十日までの間に厚生労働大臣認定を受けた医療法人に限る。)の持分を有する個人(第四項において「贈与者」という。)が当該持分の全部又は一部の放棄をしたことにより、当該認定医療法人の持分を有する他の個人(以下この条において「受贈者」という。)に対して贈与税が課される場合には、当該受贈者の当該放棄があつた日の属する年分の贈与税で相続税法第二十八条第一項の規定による期限内申告書(当該期限内申告書の提出期限前に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人(包括受遺者を含む。以下この条において同じ。)が提出する同法第二十八条第二項の規定による期限内申告書を含む。以下第七十条の七の十一までにおいて「贈与税の申告書」という。)の提出により納付すべきものの額のうち、当該放棄により受けた利益(以下第七十条の七の十一まで及び第七十条の七の十四において「経済的利益」という。)の価額で当該贈与税の申告書にこの項の規定の適用を受けようとする旨の記載があるものに係る納税猶予分の贈与税額(当該経済的利益の価額を当該受贈者に係る当該年分の贈与税の課税価格とみなして、同法第二十一条の五及び第二十一条の七の規定(第七十条の二の四及び第七十条の二の五の規定を含む。)を適用して計算した金額をいう。以下この条において同じ。)に相当する贈与税については、政令で定めるところにより当該年分の贈与税の申告書の提出期限までに当該納税猶予分の贈与税額に相当する担保を提供した場合に限り、同法第三十三条の規定にかかわらず、認定移行計画に記載された移行期限まで、その納税を猶予する。
 この条から第七十条の七の十四までにおいて、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 認定医療法人 良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十四号。以下この条、第七十条の七の十二第二項及び第七十条の七の十四において「平成十八年医療法等改正法」という。)附則第十条の四第一項に規定する認定医療法人をいう。
二 持分 平成十八年医療法等改正法附則第十条の三第三項第二号に規定する持分をいう。
三 認定移行計画 平成十八年医療法等改正法附則第十条の四第二項に規定する認定移行計画をいう。
四 厚生労働大臣認定 平成十八年医療法等改正法附則第十条の三第一項の規定による厚生労働大臣の認定をいう。
五 移行期限 平成十八年医療法等改正法附則第十条の三第二項の規定により認定移行計画に記載された移行の期限をいう。
六 基金拠出型医療法人 平成十八年医療法等改正法附則第十条の三第二項第一号ハに規定する基金拠出型医療法人をいう。
 次に掲げる者が、その者に係る相続税法第二十一条の九第五項に規定する特定贈与者が認定医療法人の持分を放棄したことにより経済的利益について第一項の規定の適用を受ける場合には、当該経済的利益については、同法第二章第三節の規定は、適用しない。
一 相続税法第二十一条の九第五項に規定する相続時精算課税適用者
二 第一項の規定の適用に係る認定医療法人の持分について当該特定贈与者による放棄があつた日の属する年中において、当該特定贈与者から贈与を受けた同項の規定の適用を受ける経済的利益以外の財産について相続税法第二十一条の九第二項(第七十条の二の六第一項、第七十条の二の七第一項又は第七十条の三第一項において準用する場合を含む。)の届出書を提出する者
 第一項の規定の適用を受けようとする受贈者が、同項の贈与者による認定医療法人の持分の放棄があつた日から同項の経済的利益に係る贈与税の申告書の提出期限までの間に同項の認定医療法人の持分に基づき出資額に応じた払戻しを受けた場合若しくは当該持分の譲渡をした場合又は次条第一項の規定の適用を受ける場合には、第一項の規定は、適用しない。
 第一項の規定の適用を受ける受贈者又は同項の規定の適用に係る認定医療法人について次の各号のいずれかに掲げる場合に該当することとなつた場合には、同項の規定の適用を受ける納税猶予分の贈与税額に相当する贈与税については、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める日から二月を経過する日(当該各号に定める日から当該二月を経過する日までの間に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人が当該受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)をもつて同項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
一 当該受贈者が第一項の贈与税の申告書の提出期限から当該認定医療法人の認定移行計画に記載された移行期限までの間に当該認定医療法人の持分に基づき出資額に応じた払戻しを受けた場合 当該払戻しを受けた日
二 当該受贈者が第一項の贈与税の申告書の提出期限から当該認定医療法人の認定移行計画に記載された移行期限までの間に当該認定医療法人の持分の譲渡をした場合 当該譲渡をした日
三 当該認定医療法人の認定移行計画に記載された移行期限までに平成十八年医療法等改正法附則第十条の二に規定する新医療法人への移行をしなかつた場合 当該移行期限
四 当該認定医療法人の認定移行計画について平成十八年医療法等改正法附則第十条の四第二項の規定により厚生労働大臣認定が取り消された場合 当該厚生労働大臣認定が取り消された日
五 当該認定医療法人が解散をした場合(合併により消滅をする場合を除く。) 当該解散をした日
六 当該認定医療法人が合併により消滅をした場合(合併により医療法人を設立する場合において当該受贈者が持分に代わる金銭その他の財産の交付を受けないときその他の政令で定める場合を除く。) 当該消滅をした日
 第一項の規定の適用に係る認定医療法人が認定移行計画に記載された移行期限までに基金拠出型医療法人への移行をする場合において、同項の規定の適用を受ける受贈者が有する当該認定医療法人の持分の一部を財務省令で定めるところにより放棄し、その残余の部分を当該基金拠出型医療法人の平成十八年医療法等改正法附則第十条の三第二項第一号ハに規定する基金(以下この項及び第十一項第二号において「基金」という。)として拠出したときは、当該受贈者の納税猶予分の贈与税額のうち基金として拠出した額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する贈与税については、第一項の規定にかかわらず、当該基金拠出型医療法人への移行のための定款の変更に係る医療法第五十四条の九第三項の規定による都道府県知事の認可があつた日から二月を経過する日(当該認可があつた日から当該二月を経過する日までの間に当該受贈者が死亡した場合には、当該受贈者の相続人が当該受贈者の死亡による相続の開始があつたことを知つた日の翌日から六月を経過する日)をもつて第一項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
 第一項の規定の適用を受けようとする受贈者が納税猶予分の贈与税額につきその有する同項の規定の適用に係る認定医療法人の持分の全てを担保として提供した場合には、当該持分の価額が当該納税猶予分の贈与税額に満たないときであつても、同項の規定の適用については、当該納税猶予分の贈与税額に相当する担保が提供されたものとみなす。ただし、その後において、その提供された担保の全部又は一部につき変更があつた場合には、この限りでない。
 第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする受贈者の経済的利益に係る贈与税の申告書に、当該経済的利益につき同項の規定の適用を受けようとする旨の記載がない場合又は当該経済的利益に係る持分の明細及び納税猶予分の贈与税額の計算に関する明細その他財務省令で定める書類の添付がない場合には、適用しない。
 税務署長は、第一項の規定の適用を受ける受贈者が同項に規定する担保について国税通則法第五十一条第一項の規定による命令に応じない場合には、納税猶予分の贈与税額に相当する贈与税に係る第一項の規定による納税の猶予に係る期限を繰り上げることができる。この場合においては、同法第四十九条第二項及び第三項の規定を準用する。
10 受贈者が第一項の規定の適用を受けようとする場合又は同項の規定による納税の猶予がされた場合における国税通則法、国税徴収法及び相続税法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一 第一項の規定の適用があつた場合における贈与税に係る延滞税については、その贈与税の額のうち納税猶予分の贈与税額とその他のものとに区分して、それぞれの税額ごとに国税通則法の延滞税に関する規定を適用する。
二 第一項の規定の適用を受けようとする受贈者が第七項本文の規定によりその有する認定医療法人の持分の全てを担保として提供する場合には、国税通則法第五十条第二号中「有価証券で税務署長等(国税に関する法律の規定により国税庁長官又は国税局長が担保を徴するものとされている場合には、国税庁長官又は国税局長。以下この条及び次条において同じ。)が確実と認めるもの」とあるのは、「有価証券及び租税特別措置法第七十条の七の九第二項第二号(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)に規定する持分(質権その他の担保権の目的となつていないことその他の財務省令で定める要件を満たすものに限る。)とし、同法第五十一条第一項の規定は、適用しない。
三 前号の場合において、第七項ただし書の規定の適用があるときは、同号の規定は、適用しない。
四 第一項の規定による納税の猶予を受けた贈与税については、国税通則法第六十四条第一項中「延納」とあるのは「延納(租税特別措置法第七十条の七の九第一項(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)の規定による納税の猶予を含む。)と、同法第七十三条第四項中「延納、」とあるのは「延納(租税特別措置法第七十条の七の九第一項(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)の規定による納税の猶予を含む。以下この項において同じ。)、」とする。
五 第一項の規定による納税の猶予に係る期限(第五項、第六項又は前項の規定による当該期限を含む。)は、国税通則法及び国税徴収法中法定納期限又は納期限に関する規定を適用する場合には、相続税法の規定による延納に係る期限に含まれるものとする。
六 第一項の規定による納税の猶予を受けた贈与税については、国税通則法第五十二条第四項中「認めるときは、税務署長等」とあるのは「認めるとき(租税特別措置法第七十条の七の九第一項(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)の規定による納税の猶予の担保として同項に規定する経済的利益に係る同項の認定医療法人の持分が提供された場合には、当該認めるとき、又は当該認定医療法人の持分を換価に付しても買受人がないとき)は、税務署長等」と、国税徴収法第三十五条第一項中「一年以上前」とあるのは「一年以上前(当該滞納に係る国税が贈与税である場合にあつては、当該贈与税に係る贈与の前)と、同法第四十八条第一項中「財産は」とあるのは「財産(租税特別措置法第七十条の七の九第一項(医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予及び免除)の規定による納税の猶予の担保として同項に規定する経済的利益に係る同項の認定医療法人の持分が提供された場合において、当該認定医療法人の持分を換価に付しても買受人がないときにおける当該担保を提供した同項に規定する受贈者の他の財産を除く。)は」とする。
七 第五項、第六項又は前項の規定に該当する贈与税については、相続税法第三十八条第三項の規定は、適用しない。
11 第一項の規定の適用に係る認定医療法人の認定移行計画に記載された移行期限までに次の各号のいずれかに掲げる場合に該当することとなつた場合(その該当することとなつた日前に、第五項各号に掲げる場合に該当することとなつた場合及び第九項の規定による納税の猶予に係る期限の繰上げがあつた場合を除く。)には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額に相当する贈与税は、政令で定めるところにより、免除する。
一 第一項の規定の適用を受ける受贈者が有している同項の規定の適用に係る認定医療法人の持分の全てを財務省令で定めるところにより放棄した場合 納税猶予分の贈与税額
二 当該認定医療法人が基金拠出型医療法人への移行をする場合において、第一項の規定の適用を受ける受贈者が有している当該認定医療法人の持分の一部を財務省令で定めるところにより放棄し、その残余の部分を当該基金拠出型医療法人の基金として拠出したとき 納税猶予分の贈与税額から第六項に規定する政令で定めるところにより計算した金額を控除した残額
12 第一項の規定の適用を受ける受贈者は、次の各号のいずれかに掲げる場合に該当する場合には、当該各号に規定する贈与税に相当する金額を基礎とし、当該贈与税に係る贈与税の申告書の提出期限の翌日から当該各号に定める納税の猶予に係る期限までの期間に応じ、年六・六パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税を、当該各号に規定する贈与税に併せて納付しなければならない。
一 第五項の規定の適用があつた場合(第三号に掲げる場合に該当する場合を除く。) 同項に規定する贈与税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
二 第六項の規定の適用があつた場合(次号に掲げる場合に該当する場合を除く。) 同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額に相当する贈与税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
三 第九項の規定の適用があつた場合 同項に規定する贈与税に係る同項の規定により繰り上げられた納税の猶予に係る期限
13 第一項の規定の適用に係る認定医療法人の認定移行計画に記載された移行期限までに同項の規定の適用を受ける受贈者が死亡した場合には、当該受贈者に係る納税猶予分の贈与税額に係る納付の義務は、当該受贈者の相続人が承継する。この場合において、必要な事項は、政令で定める。
14 厚生労働大臣又は地方厚生局長若しくは地方厚生支局長は、第一項の規定の適用を受ける受贈者又は同項の規定の適用に係る認定医療法人について、第五項又は第六項の規定による納税の猶予に係る期限の確定に係る事実に関し、法令の規定に基づき報告の受理その他の行為をしたことにより当該事実があつたことを知つた場合には、遅滞なく、当該受贈者又は当該認定医療法人について当該事実が生じた旨その他財務省令で定める事項を、書面により、国税庁長官又は当該受贈者の納税地の所轄税務署長に通知しなければならない。
15 税務署長は、第一項の場合において厚生労働大臣又は地方厚生局長若しくは地方厚生支局長の事務(同項の規定の適用を受ける受贈者に関する事務で、前項の規定の適用に係るものに限る。)の処理を適正かつ確実に行うため必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は当該地方厚生局長若しくは当該地方厚生支局長に対し、当該受贈者が第一項の規定の適用を受ける旨その他財務省令で定める事項を通知することができる。
16 第三項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。